
ジャズ・フュージョン界の鬼才、
チック・コリア。
’60年代初頭からピアニストとしてのキャリアをスタートさせた
チックは、マイルス・デイビス、スタン・ゲッツらのグループで活
躍、次第にそのラテン感覚溢れる演奏と、確かな技術を武器
に頭角を現し始め、’72年、後のフュージョン・ブームを生む
きっかけとなった伝説的グループ、
リターン・トゥ・フォーエヴァー を結成する頃には、誰もが認めるジャズ界の新星として、多く
のジャズ・ファンから認知されていました。
フリー・ジャズの終息とともに、閉塞的状況を迎えていた当時の
ジャズ界に、新風を吹き込んだチック率いるリターン・トゥ・フォ
ーエヴァーは、デビュー・アルバム
「Return to Forever」で
ミリオンセラーを記録。ジャンルの垣根を越えて多くの聴衆から
支持を得ることとなり、「ジャズは“形式”ではなく“意思”である」
ことを多くのリスナーへ投げかけたのです。
同グループの解散後、ソロ・アーティストとして活躍し、再びバン
ドを立ち上げたのは’86年の事。リターン・トゥ・フォーエヴァー
の系譜を受け継ぐ
チック・コリア・エレクトリックバンドで新たな
創作活動を開始したチックは、3年後、このバンドと対をなす
チック・コリア・アコースティックバンドを立ち上げました。
今日ご紹介するのは、このアコースティックバンドの初作品、
『CHICK COREA AKOUSTIC BAND』です。
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突然ですがココでおことわりを。
ハッキリ言ってこのアルバム、おススメは
一曲しかありません。 グラミー賞を2部門で受賞していますが、きっとこの曲だけに
与えられたものでしょう(笑)。
それは何か。
⑩ Spain
リターン・トゥ・フォーエヴァーの2作目
「Light as A Feather」 に収録されているナンバーです。鬼気迫るピアノ、ぶっとくウネ
るコントラバス、負けじと自己主張するドラム。曲の始めから
終わりまで、タイトロープを渡るような激しい緊張感がみなぎっ
ており、曲中でのアンサンブルは和合ではなく「戦い」。各パー
トの緩急は、まるで自己の個性を際立たせる為に立てられた
ギリギリの戦略に感じられます。そしてそれは鮮やかなコント
ラストを伴った大波となって、聴くものを圧倒してきます。
間違いなく傑作!この一曲でじゅうぶん!
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…ところがです。
この『
Spain 』の「戦い」が、他の曲では
ぜ~んぶ悪い方に
作用しちゃってるんです。とほほ。
ギラギラカリカリなピアノ。ばたばたフィルインしまくるドラム。
「オマエら自己チューだなぁ」とか言いながら、自分も思いっ
きり自己チューなコントラバス。
『
Spain 』のデキが秀逸なだけに、悔やまれるところです。
そんなワケで、私もこのアルバムは『
Spain 』だけ録って、
誰かに上げちゃったので手元に音源はありません。サンプル
もショートヴァージョンしか上げられませんので悪しからず・・・
m(_ _)m
次回(こそ)はきっちりレビューしようと思いますので、今回は
このへんで。ではまた・・・。(おいおい)
★★★★★★★★★★★★★★★★
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テーマ : JAZZ ジャンル : 音楽